一生美容に恋する

ひと雫の情熱 4

(“ひと雫の情熱3”続き)

 

“旋風”

前回の全国入賞を皮切りに、学生たちは連戦連勝を重ねてゆく。

 

「勝てる」「通用する」。

 

多分、今まで思いもしなかったそんな思いが、彼らの可能性の扉を開けることを後押ししたのだろう。

かくして、足デ旋風は巻き起こる。

 

2006年、某有名フォトコンテスト入賞、そして、東京ビッグサイトTOKYO BEAUTY CONGRESS入賞、ロサンゼルス世界大会入賞…と。

 

連鎖的に可能性を開いてゆくその様は、まさに、

ノミの法則

を彷彿とさせた。

 

そして、この連鎖は現在まで続いており、直接ではないものも居るが、美容業界で活躍している本校卒業生の考え方の基盤ともなっていることは確かである。

 

“繋がり”

このタイミングで私が作り出そうとしたものは“繋がり”だった。当時、各クラス単体での結束力に関しては申し分のない状況ではあったが、各学年、学科の繋がりには緩みがあった。

 

その結束力を強力にすることが、学生たちの未来と学校の未来に今後、大きな利を生み出すと考えたのだ。

教員を繋げ、学年を繋げ、そして、学科内を繋いでゆく。

 

ある時は、それぞれをあからさまに比較し、ある時は、目標を共に掲げて進ませる。その中で、学生の状態を見極め、授業、行事に合わせ、そのやり方を千変万化させ気付きを与え続ける。

 

軸となっていたのは物事の“考え方”や“目には見えぬものを見ようとする心”。

 

数ヶ月もすると、学年はひとりの教員の声かけひとつで互いを想い協力し、行動を共にするようになった。

 

統一された学年を、今度は縦で繋ぐ。1年生と2年生。学科統一だ。

 

1年生が2年生にプレッシャーを与えられるほどに育て(たまたま、この時の担任が1年生だったので)2年生に気付きを与える。

すると、様々な面で変化が起こる。

 

2年生の生活態度、技術、知識などの成長が加速度的に早くなり、その姿勢を見た後輩たちは自然と先輩たちに憧れを抱き、そして、先輩たちを慕うようになっていった。

 

その繋がりの中で、もっとも微笑ましかったのは、放課後、後輩たちの補講に自発的に参加して技術指導する、何人もの先輩たちの姿だった。

 

後輩たちを想う気持ちで起こした行動は、まさに、指導を行っていた学生たちにとって“過去の自分自身への振り返り”にもなっていたのではないだろうか。

 

与えれば与えられるのだ。

 

こうして縦横の繋がりと絆は生まれ、日々の学校生活、授業、コンテスト、行事といったあらゆるものに相互で良い影響を与える関係性が生まれた。

 

先輩は後輩に背中を見せることで尊敬され、さらに成長し、後輩はその背中を追いかけて成長する。

 

“成長のエンドレスループ”

 

この事象により、本校、本科は飛躍的上昇を遂げるのであった。

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